「窓際をリストラして非正規を使いましょう、社会は弱肉強食、何事も自己責任です」という世論の舵取りは(結果論として)さしたる効果があったように見えず、解雇の規制緩和自体はどうしても当時の「(俺が思う)無能は社会から転がり落ちるべき」みたいな社会に満ち溢れていた暗い欲望を思い出してしまってよくない。
「俺の世界からバカが消えれば上手くいく」みたいな単純なロジックは、やはり取り扱いに注意した方がよかろうと思う。
もっとポジティブに、「俺が無能と思っているアイツは、必ずどこか(あるいはここで)で必要な人材として扱われるべきだし、その社会制度を構築・維持せにゃいかん」というマインドセットが一般化しないとダメなんだろうな。言い換えれば、その制度設計とマインドセットがあれば解雇云々は問題ですら無くなる。