実は、ブラックジャックには、脳を弄る話はたくさん出てくるのだが、「脳を食べてしまう寄生生物」は一度も出てこないのですよ。
原作漫画では、自分の記憶する限り、動物と人間の脳の交換を含めた脳自体の移植、無脳児、脳の外傷を負った幼児への脳組織移植、
アニメOVA劇場版では、脳組織に特殊なエキノコックスが寄生しそれがホルモン分泌のバランスを変える→寄生された人間が諸々の作用で早死する、というテーマがあります。
OVA映画の内容は、一見脳に悪い影響を与えているようですが、脳自体を侵すのではなくて、脳に作用して間接的に寄生された人(被寄生者を「宿主」と言います)の肉体の健康を害していくという内容なので、脳を食う寄生虫ではないです。
今回取り上げられた脳細胞を食うアメーバは、まあ、もしかしたら野生では意外とあるのかもしれない。人間ではほとんどないと思いますがね。脳みそというのは、あんまり栄養がない上に、たとえ寄生しようとしてもたどり着くまでえらい時間がかかるので、寄生にあまりメリットがない。
ブラックジャックで採用されたエキノコックスは本来は肝臓周りに寄生します。