あ、「帰ってきたヒトラー」観てなければあれは観たほうがいい。ヒトラーの言ったことややったことって今から見れば本当に滅茶苦茶だけど、それが今に現れたら、なるほど説得力があるし、映画に没入している自分が最後には確かにヒトラーに共感したところで、一番最後の「今がチャンスだ」でハッと目がさめる。確かにそうだ、今こそがチャンスだって思った直後に、それがヒトラーから発せられた言葉だって気づいて、ああ自分は何てことを、って。洗脳や具な具なしいものでなくても、それが説得力を持てば、どんなにおかしなことでも人(少なくとも他ならぬ自分)は信じてしまうんだっていう、上映時間をまるまる使った実験。