種散之儀(たねちらしのぎ)
一、まず、沐浴を行い、身を清めます。
二、種散之儀用の礼服(股の開いた袴)を着用します。
三、裸体の描かれた屏風を用意します。
四、懐紙を載せた四方を、その前に置きます。
五、四方の前に座し、右手で御棒を握ります。左手は、膝の横に置きます。
六、屏風の絵を鑑賞しながら、右手を前後に動かし、御棒を摩擦いたします。
七、散(ちらし)の気配があれば、四方の懐紙を左手に取り、御棒の前を軽く押さえます。
八、心の天にいたるときも、種はこぼしあそばぬよう、懐紙で受け止めます。
九、「よい」と合図いたしますと、侍女が部屋に入ります。
十、侍女の「お相手は如何なされました」の言葉には、「もう帰られた」と答えます。
十一、屏風に一礼し、座したまま三歩さがります。
十二、立ち上がり、もう一礼して、十六歩で部屋を出、儀を終えます。