学校で支援教育に使うために、NHKのETV特集「静かでにぎやかな世界〜手話で生きるこどもたい」を見た。
とてもよかった。
1時間の番組の間に、一度もナレーションがない。もちろん音声は入っているが、ちょっとだけろう者の世界を感じられた気がする。
手話を自分の言葉として獲得し、それをもって世界を学んでいくという教育法、これからの支援教育の方向だと思う。
自分の言語をしっかりと獲得すること、その中で人間の意識も思考も深まるし、自分も確立されていく。人間は言語なしでは存在できない。
彼らがとても生き生きと自分を語っているのは、常に手話で思考し会話しているからだと思う。
聴者もいくら言葉を話せても、それが自分のものであり、自分の思考から生まれたものでなければ意味がないだろう。
自分の言葉を獲得する。権力の言葉ではなく、自分の言葉を。
そういう、国語教育(そろそろ日本語教育と名前を変えた方がいいと思っているが)の根本まで考えさせられる番組だった。