それはエロマンガの出自が関係してるんだよね。いまならネットでどんだけでも承認欲求を発揮できるけど、昭和は、「漫画を描きたい」「暮らしていきたい」を両立させるためには、ノルマ(エロ)を果たせばなにを描いてもいいというエロマンガに新天地を求めた人間が多い。たとえば吾妻ひでおなんかは少年チャンピオンとかに書いていたけどSFをかきたがるので干され気味になり、「それなら」ってエロのほうに向かっていた。いがらしみきお、いしかわじゅんもエロマンガ誌からきてる。でも、それにより「エロ」を描くことに対してのバリエーションがとてつもなく増えた。「抜き」を第一義としてないマンガな。それはおれにはすばらしいこととは思うのよ。