ロードストアアーキテクチャな88kだと(遅延スロットのことを忘れれば)ページフォルトとその回復はシンプルにできる。
68030 MMU だと1命令で最大12回のアドレス変換があって、そのうち8回のアドレス変換にページフォルトが発生する可能性がある。実MPUはページフォルトが起きたアクセスを例外ハンドラが置き換えるか、バスアクセスを再試行するか、命令を最初から実行しなおすか、の選択をその都度行える。これをそのままエミュレートするのは難しいので、XM6iでは命令再試行しか許容しないようにしてある。そのために、ページフォルトが発生する可能性のある命令の実行前に、レジスタの状態を保存して、ページフォルト発生時にレジスタを実行前の状態に巻き戻してから例外を実行する。これをなんとかしたいのである。