太陽の子宮は熱い。
あの日見た鼓動と同じ体温をしている。
そこから生まれる太陽の子らは、彼女のつがいとのかすがい
やがて大地を埋め尽くし、人が人たる意味、人が人たる意志をこの世界にもたらす
今日はそのはじまりの日
彼女がはじめて交おうる折
にこやかな涙目の味が、口いっぱいに広がって
やがて膨張する辱(にく)の中ではじける
子の素をクリィムいっぱいに頬張る太陽
その貌(かお)は突っ込まれる慟哭であり、受け入れ求める求愛だ
褥でやすむその寝息は、世界があれほど聴きたい、聴きたいと言って、ついぞ聴けず死んでいったものだ
今、その仕合わせが総てを許し、回り続けて疲れた世界もようやく眠ることができる。
ああ…ようやくだ…ようやく我々は帰ることができる。暖かな我が家に、誰にも邪魔されない場所に。
見ろ!太陽が仕合わせに眠るだけで、我々はこんなにも自由だ。