「ランドらは、『今日の西洋社会を支配しているメディアと学の複合体』を『大聖堂』に見立て、強く批判する。というのも、彼らによるとそこには、PC(政治的公正を意味する『ポリティカル・コレクトネス』の略称)等の倫理と教義が奉られており、それらは西洋文明に有害な脅威をもたらすからである。
「その上で彼らは、大聖堂に対する破壊活動として暗黒啓蒙を仕掛けるのだが、つまるところそれは、ラディカルな変化をもたらして現在の窮状から『西洋』を救い出すためには、技術的・商業的な『脱政治化』(つまり、政治による経済やテクノロジーに対する制約を解除すること)がぜひとも必要であるという、技術革新と生産性向上への欲求に裏打ちされたものとみなしうるだろう」
中国の「爆速成長」に憧れる〈中華未来主義〉という奇怪な思想(水嶋 一憲) | 現代ビジネス | 講談社(2/4)
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