「右派と言われる加速主義も左派と言われる加速主義も,資本主義の経済システムがこれから終わるだろうという歴史目的論を土台にしているところがあります.その共通理解の上で,資本主義は時代錯誤だから早く技術シンギュラリティに行こうだとか,もしくは共産主義的な民主主義に行こうだとか,話が枝分かれしていきます……右派加速主義はただスピードと強度を追求し,最終的には技術文明がシンギュラリティに回収されて終わります.それに対し,左派加速主義はスピードにベクトルがないといけないと考えるのが特徴的なのではないかと思います」(『現代思想』2019年6月号「加速主義の政治的可能性と哲学的射程」からブロイ氏の発言 p.18)