「テレビは嘘ばかり」という言葉が嫌いだ。いまだに「テレビは規制が多くて大変でしょう」という人がいてウンザリする。私はテレビでもラジオでも舞台でもこうした紙媒体でも仕事をするが、一番信頼しているのはテレビだ。「テレビじゃ言いたいこと言えないでしょう」という人がいるが、私は今までテレビでそう感じたことは一度もない。人に対して「嘘つき」となじる人は真実とは何だと思っているのだろう?自分の真実を知っているのだろうか?漫才師に向かって「嘘つき」となじる人は漫才師に何を求めているのだろう?テレビはカットされ編集されると嘆く人は、自分が吐き出している言葉が心を編集し、カットしていることを知らないのだろうか?(中略)どこに真実を見るかは視聴者次第だ。テレビは共同作業だ。一つの番組には大勢の人々の手が加わっている。たった一人の考え方が独占しているテレビ番組など、一つも存在しない。たとえカットしようが編集しようが、たった一人の人が書いた文章よりも、たった一人の人が撮った写真よりも、断然多くの感じ方の選択肢を与えている。それがテレビだ。「自由にものが言える時代、言えない時代」あとがき