我々夫婦の育児の記録。
1つめの卵、蛇に食べられる。2つめの卵、蛇に食べられる。3つめの卵、巣から落ちる。4つめの卵、無事育って巣立つ。5つめ、カラスにさらわれる。6つめ、カラスにさらわれる。7つめ、無事育って巣立つ。8つめ、無事育って巣立つ。9つめ、巣から落ちる。10個め、蛇に食べられる。11個め、カラス。12、カラス。13、巣立つ。14、蛇。15、蛇。16、巣立つ。17、落ちる。18、巣立つ。19、蛇。20、巣立つ。
私たちが必死に守って育てたハトの子たちも、今はどうしているかわからない。巣立った後は会っていないのだから。落ちたり食べられたりした卵と、巣立った子どもたち、どちらも手元に残っていないのなら何が違うのだろう?
むしろ定期的にこの巣へ帰ってくる、蛇こそを私たちは育てているんじゃないか。
ある日、21個目と22個目の卵を飲んでいる蛇と目が合った。蛇は私たちをまるで親を見るような目でみつめた。