ある程度片付いたリビングを見て俺はため息をついた。
ようやっと終わった。
夏休みのラストを全部ぶっ込んで、この数日間ずっと部屋の片付けとゴミ出しだ。
厳密にはまだゴミは出してない。オヤジの部屋に分別しておいてある。
ゴミの日が回収日が待たれる。
遡る事数日前――
チャット着信を知らせるスマホのLED点滅に気付き、SNSアプリを立ち上げ、そして絶句した。
「再婚した」
父親の妙に明るい〝私達結婚しました〟スタンプが神経を逆なでする。
頭を抱えながら、オヤジの端末に音声接続を行う。
数コールの呼び出し後、オヤジが出た。
「どういうことだよ?あれは」
「どうというか、言葉のとおりだが」
「……で、いつ再婚?あと、いつ家に帰って来んの?」
「一ヶ月後には帰れると思うぞ。あと、再婚したってかいてあったろ?既に手続きすんでるよ」
……マジかよ。
「でな、一週間後にそっちに挨拶にいくから」
「ちょお、まて!どうすんだよ。このゴミ屋敷」
「頼んだ!」
「頼んだじゃねぇ!」
そんなわけで、俺は頑張って片付けたわけよ。
ホント疲れた……(続