戦艦大和とプロジェクト管理 「大和の生産管理,つまりプロジェクト管理がいかに優れていたかは,同じ設計図から建造されたにもかかわらず,大和の工数が武蔵の2分の1に過ぎなかったことに表れている。工期も計画より半年早く終わらせた。(中略)
それを実現したのがプロジェクト・マネージャーである船殻(船体)主任,西島技術大佐だった。大佐は生産効率を上げるために調達する部品・材料の標準化や船体をいくつかの区画に分割して建造するブロック工法など,様々な工夫や新技術を導入した。それらにもましてプロジェクト管理の成果を高めた最大の武器は,「西島カーブ」と呼ばれるグラフによる工数管理の“見える化”だ。(中略)
西島大佐は3万枚もの設計図を調べさせ,大和に使われるリベット(鉄板を接合する鋲(びょう))の予定総数が609万72本(実際は615万3030本),溶接の全長が34万7564メートル(実際は34万3422メートル),水圧試験の区画数は1682という数値を得た。この3種類の数字をもとに各工場別,各職区別に工数予定曲線である「西島カーブ」を作成した。」https://xtech.nikkei.com/it/article/Watcher/20070817/279845/