#SS 時代の流れちょっと昔、とあるオフィスの一室での小話。中華料理屋で見るような回転テーブルが、その中に複数台あった。回転台の上には冊子が輪を書くように乗っけられている。まるで広辞苑か電話帳かを思わせるのようなのが。ここの人たちは電話を取った後、それに書き込むのが仕事であった。
そこから数年後の話、そのオフィスが解散することになった。テーブルの上の冊子は消え、そこに華やかな料理が並ぶ。最後の晩餐という所だろう。「これも時代の流れですかなね?電算室で我々の仕事がなくなったようなものですし」『まぁしょうがないかねぇ?俺たちは出向とはなったが、今更営業とはね』