この洞窟で死んだ奴は生きた骸骨になるらしい。
入るまでは信じてなどいなかった。冒険者としてちょっと上手く立ち回れば、王国の親衛隊に取り上げられてもらえる。その程度の軽い気持ちだった。
最初に司教が逃げた。宝箱から出た剣を鑑定しているときに誤って「触っちまった」んだ。たまにある事故で、最悪でも寺院でお祓いして貰えば済む程度のことのはずだった。
だが奴は「ここには邪悪な瘴気が!」とかなんとか言いながら迷宮の奥の方へ走り去っていった。ケッ、ノーム連中は腰抜けか、と思っていた。ホビットの魔法使いたち(ちなみに奴らは双子だ)が追いかけようと提案してきたが、俺は却下した。死にたいやつは死ねばいい。
幸い、相棒の盗賊の腕は確かだ。あと一部屋だけ探索して、今日は切り上げるつもりだった。
扉を蹴破る。
ラッキー、床には古銭が山になっていた。しかし、やけに新しい…ような?
と、古銭は宙を舞い、そして炎を噴き出してきた!「畜生、コイツら魔物か!」
炎自体の威力はさほどでもないが、何せ数が多い。体力の少ない双子が倒れ、次いで相棒が火に巻かれた。そして俺も…。
「ようこそ迷宮へ」