仁斎,徂徠,宣長の流れをもう少し大きい日本思想史の展望のもとに知りたいと思って,最近中公文庫になった源了圓『徳川思想小史』を読んでいるがめっぽう面白い.
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Niceratus Kiotoensis (ncrt035@gnosia.info)'s status on Sunday, 15-Aug-2021 15:26:46 JST Niceratus Kiotoensis -
Niceratus Kiotoensis (ncrt035@gnosia.info)'s status on Sunday, 15-Aug-2021 15:45:00 JST Niceratus Kiotoensis 文献学者としての卓越性(https://gnosia.info/@ncrt035/106758762236979433 )の一方で,平田篤胤を経てやがては八紘一宇の考えに通じていく可能性をはらんだその神学の危険性にも慄きを覚える.
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Niceratus Kiotoensis (ncrt035@gnosia.info)'s status on Sunday, 15-Aug-2021 15:48:10 JST Niceratus Kiotoensis しかもそれが「たゞ天皇の大御心〔オオミココロ〕を心として……ほどほどにあるべきかぎりのわざをして,穏〔オダヒ〕しく楽〔タヌシ〕く世をわたらふ」ことを日本人のあるべき姿とする,という日本人のメンタリティのあまりにも的確な記述と共に展開されるんだから愕然とするな…
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Niceratus Kiotoensis (ncrt035@gnosia.info)'s status on Sunday, 15-Aug-2021 15:54:11 JST Niceratus Kiotoensis 著者は「このような基本的考えにたって,政治的現実についても,尊王の心をもちつつ,時の政府である幕府にしたがうのがわれわれのとるべき態度である,と彼は考える」「皇統は一貫するがゆえに,神によって始められた道は今日も生きている.したがって人は時の政府にしたがいつつ,祖神をまつり,楽しく穏やかに生きればよい,と彼は考えた」(p. 239)とまとめている.この現状肯定的思想は今日なお大多数の日本人によって賛意をもって迎えられるのではないかと考えると眩暈がする.
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