ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故(ブリティッシュ・エアウェイズ9びんエンジンこしょうじこ、British Airways Flight 9)は、1982年6月24日にインドネシア上空で起きた航空事故である。
概要
ブリティッシュ・エアウェイズ9便のボーイング747のジェットエンジンが、火山灰が詰まったことにより4基とも停止し、同機は滑空状態となった。ゼロに近い確率だといわれていた四発機の全エンジン停止という、未曾有の事態に乗員達は悪戦苦闘を重ね、どうにかエンジンの再始動に成功し、ジャカルタへ緊急着陸に成功。死傷者は出なかった。それまで何も講じられていなかった航空路における火山の噴煙への対策が世界的に急がれるきっかけとなった事故である。
事故当日のブリティッシュ・エアウェイズ9便
使用機材:ボーイング747-236B
機体番号:G-BDXH(1979年3月納入)
愛称:シティ・オブ・エジンバラ号
コールサイン:スピードバード (Speedbird) 9
予定されていた運航経路イギリス・ロンドン・ヒースロー空港(始点)↓インド・ボンベイ・チャットラパティー・シヴァージー国際空港↓マレーシア・クアラルンプール国際空港(当時・現在は移転している)↓オーストラリア西オーストラリア州パース空港↓同ビクトリア州メルボルン空港↓ニュージーランド・オークランド国際空港(終点)
乗員:15名
コックピットクルー(3名ともクアラルンプールからの交代要員、年齢は事故当時)
機長:エリック・ムーディ(41歳)
副操縦士:ロジャー・グリーブス(32歳)
航空機関士:バリー・タウンリー=フリーマン(40歳)…