なるほど、詐欺罪か(あえて畳まない)
「銀行から引き出した金額全体について詐欺罪(窃盗罪)の成立を認めるのか、それ とも、本来受領することのできない誤振込金相当額についてのみ詐欺罪(窃盗罪)の 成立を認めるのか、という問題である。民法上、銀行預金契約(預金債権)をどのよ うに理解するのか、という議論も関係してこよう。この点、上記の最高裁判例(最決平成 15 年 3 月 12 日)の第 1 審判決(大阪地堺支判 平成 9 年 10 月 27 日)は、「その違法性は、右一個の欺罔行為により払い戻された金員の全額に及ぶものというべきである」として、払戻しを受けた全額について詐欺罪の 成立を認めており、これが第 2 審(大阪高判平成 10 年 3 月 18 日)そして上告審(最高 裁)でも維持されている。」