子どもたちの腕に名前と生年月日を書き込み「今、戦争ごっこをしているの」と… ウクライナ人作家による壮絶な“日記の中身” |文春オンライン https://bunshun.jp/articles/-/53878?page=1
2022/04/28
2022年2月24日未明。砲撃が始まり、爆音が響き渡る。何が起きているのか分からないまま、作家はすぐに二人のこどもたちの腕に名前と生年月日、そして連絡先(電話番号)を記した。
こどもたちからどうして? と訊かれると怖がらせないためにこう言う。
「遊びをしているの。戦争という遊び」
ウクライナの絵本作家、オルガ・グレベニクさん(Olya Grebennik、35歳)による『戦争日記 ウクライナの涙』(Storyseller)の中の一節だ。
同書は、ロシアがウクライナに侵攻する前夜からマンションの地下室での避難生活、そしてハルキウから西部の街リヴィウを経て、ポーランドのワルシャワ、ブルガリアまで逃れる過程が絵と文章で綴られた、鉛筆で描かれた “ドキュメンタリー”だ…