パット・メセニーの新境地は「弾かない」 伝説的ギタリストが挑む音楽家としての究極 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン) https://rollingstonejapan.com/articles/detail/35580
これまでメセニーは、どんな楽曲でさえ自分の色に染め上げ、自身の楽曲には自身のギターが必須だと感じさせてきた。逆に言えば、メセニーのギターさえあればどんな楽曲もメセニーのサウンドになるし、メセニーが弾かなければメセニーの曲は完成しなかった。それだけでもメセニーが信じられない次元にいることがわかるわけだが、『Road To the Sun』ではまた別の次元に辿り着いてしまったように思える。
それは自分以外のギタリストが演奏していても、自身のギターを感じさせることができる作曲家、という領域だ。譜面に書き込んだ情報で自身のギターさえも立ち上らせてしまうアルバムをメセニーは作ったのかもしれない、ともいえるだろうか。