twitterで流れてきて気になったので買ってみた、とり・みきさんの『冷食捜査官』。ハードボイルドとナンセンスギャグが絶妙なバランスで入り乱れるディストピアもの。冷凍食品のミックスベジタブルを食べたくなる。しかし、1話目が91年、最終話が08年初出なのに絵柄が安定し過ぎている。すごい。本作は自然食品が禁止され誰もが合成食品のみを食べる近未来を舞台に、前世紀の備蓄冷凍食品の闇マーケットを取り締まる捜査官が主人公なのだが、「ハードボイルド(=固ゆで卵)」すらもこの作品世界では合成物としてしか存在しないという、作者のアイロニカルな視点を感じる(というのは深読みすぎるか)