生きていてやりたいことがほとんどない。本当に悲しいけどそう。私のやりたかったことは、ほとんどやらないといけないことに変わった。いつ変わったか、とか明確なきっかけがあったわけじゃない。
幼稚園の頃に姉と一緒に倣っていたピアノも、成績がよくなると、「やらなきゃいけない」ことになった。楽しいなんてわからず、決まった時間に行き、先生の曲への解釈を聞き、鍵盤をたたく。この頃は毎日爪を噛んでいた。爪の先はボロボロになって、歯の圧がかかり、平らになった。みっともない、と思っていてもやめられない。
高校に入ってピアノをやめた。そのころ世の中でネイルサロンが流行っていたこともあって、母親にお願いしてネイルサロンに行って形を整え、そのあと自分でマニキュアをした。最初は薄いピンクだったけれど、きれいでかわいい。かわいい、を長続きさせたくて、噛まなくなった。ネイルアートもだんだんできるようになって、爪の先にラメやパールも載せた。
巷で本格的にネイルブームが来て、ネイル市場が大きくなっていくと、街中でネイルをやることが当然になった。そうなると自分の意識も変わる。ネイルをやっていないことが汚く見える。
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カンミ (pantabekanmi@mstdn.jp)'s status on Thursday, 17-Nov-2022 10:14:59 JST カンミ