Conversation

歩いていたら区の看板に「こども餅つき大会」の張り紙を見つけた。これを見ると年末という感じがする。何歳まで行っていいんだろう、とどう考えても「こども」ではないのに一応見てみる。チッ、12歳までか。中学生は行けないなんて都会は違う、と心の中で不満を漏らした。
実家に木のうすと杵があって、子供の時冬になると、そこでお餅をついていた。用意された朝ごはんを食べて、めざましテレビを見たりしていると、父か祖父が餅をつき、それを母か祖母がかえしている。つきたての湯気が立っているお餅をご飯茶碗に少し、きなこか砂糖醤油だったか、もう覚えていない。何もかけてない、そのままのお餅だったのかもしれない。「さっき歯を磨いたのに」とかなんだかんだ言いながらつきたてのお餅を食べてから学校に行っていたような気がする。そのうち自動のもちつき機が導入され、あの冬のしん、とした朝の楽しみは無くなった。餅、と聞くとあのすべすべふかふかの食べ物を思い出す。つきたてのお餅は全部が違うよ、食べたことない人、機会があったら食べて欲しいな。ぜったいだよ。