「ビヨ、ビヨ…」もはや叫ぶ力も残されておらず、焼け跡の中でただ力尽きるのみであるかと思われた雛であったが、「生き残った雛鳥がいるぞ、面白い。持ち帰って実験に使おう。」死にかけの雛鳥は現地の科学者に拾われてしまった。
雛は研究所の檻の中で、ただ生かされていた。
「それでは新薬の実験を開始する。」と聞こえた後、雛は何かを注入される鋭い痛みを感じた。
その日から、雛は日に日に違和感を感じた。今まで騒音にしか思わなかった、外からの音に意味を見出したのだ。「この雛、人間と同じくらいの知能になったそうですよ。その代わり、一生雛のまま成長できなくなったそうです。」まるで眼鏡をかけたかのように、雛の知能ははっきり、自らの置かれた状況を理解していた。
雛は必死に施設を抜け出し、訳も分からぬまま逃げ続けた。
そして、もう誰も追ってこないと分かると、「人間は…敵!!!!ビエエエエエエエアアアアアアアア!!!!!!!!」と憎き人間の言語を借り、叫んだ。
かくしてかつて雛鳥であったその生物は、人間に復讐を誓い、インターネットの闇に消えていった。
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あみおじ (legacyof00s@mstdn.kemono-friends.info)'s status on Thursday, 20-Sep-2018 01:08:23 JST あみおじ - さばんちゃん@maa123lq.bz2 repeated this.