ビジネスホテルのチェックアウトまであと2時間。
シャワーを浴びて彼の香りを洗い流すのはためらわれたが、こればかりは仕方が無い。
二泊三日の初めての小旅行。
これからまた今日一日デートなのだから。
彼とのエッチは初めてでは無いのだけれど、所変わればなんとやらで、お互いとても盛り上がったと思う。
いつもより優しく、でも激しいセックスは癖になりそうだった。
また、今晩の事を考えて下半身がうずくのを感じてしまう。
そして、ふっと悪戯っぽい笑みを浮かべた。
期待感を胸に尻ポケットに余ったゴムを入れる。
(ちょっと出して見せつければひょっとしてまた……)
ポケットから顔を出したゴムの袋をみた彼を想像して、鏡の向こうの私も頬を染める。
洗いざらしの髪をいじりながら、その後の展開を妄想してしまう。
私、いつからこんな淫乱な子になったのかしら。
なんて考えているうちに、ノックする音が聞こえた。
「入って大丈夫よ――」
やや熱を帯びたその声を聞いて、ガチャリとバスルームの扉が開いた――。(了
#やらかし