Conversation

月鳥兎になってしまった次の日の朝、顔を洗って自分のどこにも羽も耳もついてないことを確認して安心していつもの生活を始める いつものように幼馴染を回収して学校に送り届けてから自分の学校へ向かう
校門に昨夜共闘した赤髪の男子生徒を見つけて頬をつねるがしっかり痛い
赤羽は妖しく微笑み近づいてくる
「昨夜はよく眠れたかい？」
「お、おまえ」
「彼女が無事なようでよかったじゃないか」
それだけ言って先に門を潜るその背中に、彼女じゃない、と力なく呟く。ぞわぞわとする不思議な感覚。少しずつ曇り始めた空がこの先の不穏さを暗喩している。
#創作ゲットウブレイク