6月1日からペットショップなどで販売される犬や猫にマイクロチップの装着が義務化されます。ただ、この制度には早速、課題も見えてきました。
ペットパーク流通協会・上原勝三会長:「本当に始まって混乱するんじゃないか。多分、混乱する」
埼玉県でペットオークション会場を運営する上原さん。
マイクロチップ義務化に向けて1年以上前から準備を進めてきました。
ペットパーク流通協会・上原勝三会長:「義務になる前からやってきて、チャレンジしてきましたけど、難しい…難しいと思いますね」
何が「難しい」のでしょうか。
マイクロチップは長さ約1センチ。専用のリーダーで15桁の識別番号を読み取り、登録された飼い主などが分かる仕組みです。
子犬や子猫への装着は成獣より難しく、慣れたとしても、神経などを傷付けてしまう例をゼロにはできないといいます。
傷付いた犬や猫をどうするのか、仕組みはまだありません。
準備がほぼ整った先月、環境省から登録にはメールアドレスが必須という連絡が…。
スタッフ:「(Q.メールアドレスない人は?)かなり、やっぱりいます。高齢の人とか、携帯を買って(もらって)なんとか登録をしてもらっているような形」
そして、最大の課題が…。
ペットパーク流通協会・上原勝三会長:「繁殖をやめた人たちの(犬や猫)を引き取って譲渡している。ここは6月からでも義務じゃなくて努力義務です」
マイクロチップの装着は、ブリーダーやペットショップは「義務」ですが、保護団体やすでに飼っている人は「努力義務」となっています。
義務化の対象となる犬や猫は約41万匹。一方、日本で飼われている犬や猫は推定で1600万匹です。
装着費用は1万円ほど。すでに飼っている人の装着費用は自己負担に。
飼い主:「(Q.マイクロチップは?)入れる予定で、迷子になったり、もし何かあった時にしておいた方がいいと」「(メールアドレスは?)私は持ってないです。若い人ならすぐできるかもしれないけど、多分(装着は)しないです」「(装着は)考えていない。努力義務という言葉に惑わされるというところが一番かも」